見てないとヤバイ(?)ってレベルのSFの名作『2001年宇宙の旅』と裏話

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携帯電話やテレビ、潜水艦、ロボット、スターウォーズ、エヴァンゲリオンなど、SFから生まれた作品は数多く、SFをただのフィクションや子供だけのものと考えることはなくなっきていると思います。SFの中でも後に大きな影響を与え、SFの原点となった映画を知っているだろうか。

今回はスタンリー・キューブリックによって創られた『2001年宇宙の旅』の時代背景と制作の裏話を交えながら当時この映画がどれほど革新的なものだったかを紹介していきます。

earth2001

 

 

「2001年宇宙の旅」は監督スタンリー・キューブリック、脚本スタンリー・キューブリック、アーサー・C・クラーク、原作アーサー・C・クラークによって1968年4月6日にアメリカで公開されたSF映画です。

 

 

予告編

 

 

 

映画の冒頭で流れる「ツァラトゥストラはかく語りき」の音楽を聞いたことがある人は多いと思います。

 

 

 

 

後世の映画作家に与えた衝撃

 

 

2001年宇宙の旅以前のSF映画といえば

ジュール・ベルヌの「海底二万哩」や

 

 

 

 

H・Gウェルズの「宇宙戦争」など

 

 

 

 

どちらかというとSF映画は子供向けのファンタジーものやアドベンチャーものとしてみられるのが一般的でした。
そこで登場したのが、それまでとは全く違う見たことのない大宇宙を描いた作品でした。

 

2001年宇宙の旅は70㎜のシネラマスクリーンという視覚効果を最大限に利用しました。横長にドームのように広がる劇場環境を想定されて制作されました。(70mmは映画のフィルムの大きさ、シネラマは歪曲したスクリーンに映像を映す今でいうIMAXのようなもの wikipedia

 

シネラマスクリーンを利用して初めて宇宙旅行をヴァーチャルな形で体験できる映画作品が「2001年宇宙の旅」だったのです。

バーチャルな宇宙旅行に魅了された人たち

 

2001年宇宙の旅は見たことのない映像ばかりな上に体験したことのないストーリー、そしてもっとも難解な映画作品の一つとして有名になりました。

原作者のアーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックがともにアイデアを出し合い、クラークのアイデアをキューブリックが脚本化し、映画化することで映画が出来上がりました。

 

原作と映画の脚本作業が同時進行で行われた作品はこれが初めてではないかと思われます。

難解な映画が公開されると視聴者は往々にして原作に助けを求めますが、その原作すらも同時進行でつくられたので原作本も難解です。もはや頭の中が混乱状態のまま劇場を後にしていたことでしょう。

 

また、原作が同時進行なので、普通の映画作品ならありえる原作のイメージと違う、キャラクターのイメージと違うなどの批評もしようがありません。
そして、意味の分からないシーンの最たるものがこちらです。

 

 

 

 

監督は意図してわからなくしている部分と、意図せずに当時の映像技術の限界でわかりにくくなってしまった部分があるようです。

 

このシーンは主人公のボウマン船長がスターゲイトと呼ばれる一種のタイムスリップのような体験を表した映像表現と言われています。

 

今見ても斬新なのに当時のSF好きの子どもたちが見ていたらと想像すると一生心に残る映像になっていたことでしょう。

 

この映像の一部を作った監督本人は宇宙のビッグバンを表現するために、真っ暗な部屋で黒い絵具で満たされた水槽に白い絵具を垂らして撮影をおこなっていたようです。

 

 

実は意外な日本人が制作協力のオファーを断っていた

この映画では意識のある人工知能の代表格であるHAL‐9000というロボットがいます。

hal9000

 

 

それを映像化するにあたって協力を求めた日本で超有名な漫画家がいました。

 

 

手塚治虫です。

 

 

鉄腕アトムは人工知能を持っているアトムが人類のヒーローとして描かれていますね。火の鳥では人工知能が暴走する話も書いています。

 

 

そこに目をつけていたのか監督は手塚治虫にオファーを出しますが当時、手塚治虫はとても忙しくこの話を断ってしまいました。

手塚治虫が協力した「2001年宇宙の旅」観たかったですね。。。

しかし、新しい視点を持って映画を作っていこうとする監督の意志が見えます。

 

 

宇宙船やセットの先進的なデザイン

 

 

映画のシーンでクラシックの名曲「美しく青きドナウ」が流れる中、宇宙船が宇宙を遊泳する場面があります。

 

 

 

 

今ではなんともないような宇宙船に見えるでしょうか?
しかし、このデザインは当時誰も見たことがありませんでした。

 

 

機能美としての論理的な無駄を排除したSF映画のデザインのパイオニアでしょう。
装飾がほとんどなく白で統一されたこのデザインは後世のSF映画の宇宙船のデザインにありとあらゆる形で流用されています。

 

 

2001年宇宙の旅に出てくるディスカバリー号の先端の丸い球体はおそらくジョージ・ルーカス監督のスターウォーズで登場するデス・スターが影響を受けているでしょう。

 

『2001年宇宙の旅』のディスカバリー号

 

 

discovery

 

 

『スターウォーズ』のデススター

 

 

 

desstar

 

 

SF宇宙舞台の原点『2001年宇宙の旅』

 

 

新しいモノを生み出し、SF映画にこれだけの遺産を残し、子供向けSF映画から大人も考えてしまう哲学的SF映画への進化。それは現実から未来世界への新たな旅なのかもしれません。

 

まだまだ紹介しきれないたくさんの『2001年宇宙の旅』に関する話はまだあるのですが、まだ見てない人が興味深く見れるよう、ここまでにしておこうと思います。キューブリック監督は意図して観客に想像させ、あえて考えさせるいじわるを与えてくれたのだと思います。

 

『2001年宇宙の旅』のようなセンセーショナルな背景を知ると、映画全体の見方がもはや変わってしまうのではないでしょうか。

 

最後に原作者アーサー・C・クラークの有名な言葉を引用します。

 

 

「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」

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