顔は親の責任。表情は自分の責任。
「笑う門には福来たる」、「笑いは百薬の長」、「笑いに勝る良薬なし」そんな有名な言葉があるが、人というのは嬉しい出来事がないと笑うという動作をするのが難しい生き物かもしれません。今回は笑顔と幸福の関係についてちょっと紹介します。
Ainara Portafotos by Mr. Theklan
『幸福論』を書いたアランは次のような言葉を残しています。
「幸福だから笑うわけではない。むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。食べることが楽しいように、笑うことが楽しいのだ。」
「自分で作る幸福は、決して裏切らない。それは学ぶことであり、しかも人は絶えず学ぶものである。知れば知るほど、学ぶことができるようになる。・・・いかなる行動においても、本当の進歩のしるしとは、人がそこに感じうる楽しみのことである。」
Ghost Street by Jonathan Kos-Read
まず、幸福な出来事があってその次に笑顔が生まれるのではなく笑顔が先にあって幸福になるとアランは言っています。
笑うという動作は意思によって直接統制することができるのですが、感情はそうはできません。ところが感情は、動作を調節することによって、間接的にコントロールすることができるのです。
Smile – Born To be Happy by PHOTO BOOTH
なので、もしうまくいかない事や悩んでいる事、自分は不幸だと思っている時は無理にでも笑ったらいいんです。
Aya is back by » Zitona «
そんな事できるわけない、という人には笑顔を巧みに操るコミュニケーションの見本がいます。
「チコ」です。
うちの犬の名前なんですけどね。
Wassup? by Charlie Stinchcomb (うちの犬ではないです)
犬はあなたに会えて嬉しいという気持ちを笑顔のかわりに尻尾をふって表します。犬を飼ってる人ならわかるんですが、これがすごく可愛いんです。
The smile of the cheetah by Tambako The Jaguar
ぜったい社交辞令じゃなくて無駄にカロリーを消費して「わかったわかったから」となだめても尻尾を振り続けるその愚直さ。
Looking at my camera by Sukanto Debnath
もしそれが人だったら相手のハートをわしづかみですよ。
明日から犬の気持ちになってくしゃくしゃっとした笑顔をしてみてください。
Smiles by Alex
それから、アメリカの研究でとある村の住人に「自分は幸福か、不幸か」というアンケートをとってネットワーク化したものがあります。
Angel smiles by Yasuyuki Sugiyama
質問に対して「自分は幸福だ」とこたえた人は黄色、「自分は不幸だ」とこたえた人は紫色で、「どちらでもない」とこたえた人は緑色です。
この図からわかることは
ひとつは、幸福な人と不幸な人は似たもの同士でグループ化する傾向がある、ということです。
Smile by Nana B Agyei
幸福な人は幸福な人とつき合い、不幸なひとは不幸な人とつき合います。
Dancers by Yasuyuki Sugiyama
もしくは「幸福な人とつき合っていると自分も幸福になり、不幸な人のそばいにると自分も不幸になる」という因果関係かもしれません。
Say Cheeze!! by Christina Pudwill
もうひとつは、幸福な人は本線(幹)の部分の多く、不幸な人は支線(枝)の末端部に集まる傾向がある、ということです。
人は社会ネットワークから切断されていると、自分を「不幸」と感じるのです。
不幸のデススパイラルになる前にちょっと笑顔つくるだけでいいんです。簡単でしょう。
Traditional and Stylish! by Sukanto Debnath
「物事には本来善意はない。ただ我々の考え方いかんで、善と悪とが別れる。」これはシェイクスピアの言葉です。
Little smile by Yasuyuki Sugiyama
リンカーンもこう言っています。「およそ、人は幸福になろうとする決心の強さに応じて幸福になれるものだ。」
Celebration by Yasuyuki Sugiyama
そして幸運なことに笑顔は「明るい伝染病」みたいなもので,すぐに場に行き渡って,その空気をがらっと変える力をもっています。
Pure Smile by Yasuyuki Sugiyama
たくさん誰かに笑顔をもらったなら、次はあなたが誰かに笑いをつくる番じゃないですか。